「尊厳の芸術展」に行ってきました。
太平洋戦争中のアメリカで強制収容された日系アメリカ人
の人々が作った日用品、工芸品を展示したものです。
以前何気なく見ていたTVの番組でこの収容所と作品のことが
紹介されていました。、全く予備知識も無く見ていたのですが
目が釘付けになりました。
全てを奪われ、生きるための最低限のものしか与えられない
状況の中でも、より人間らしく豊かに暮らそうと努めた人々の姿に
心が動かされました。
今回、実際にその作品の数々が展示されていたのですが、
ほとんど何もない状態から、廃材や創意工夫でいろいろなものを
作っていたのは本当に驚きです。
作られたものはいわゆる「本物」ではなく、作り手は素人の方がほとんど。
作った人たちも芸術品などとは思ってもいなかったでしょう。
しかし展示してある品々からは、作者の心の内を感じることができました。
収容所が閉鎖された後、日系アメリカ人たちは収容所のことを
多くは語らなかったと言います。
それでもこうして遺された作品から当時の人々の置かれた状況や
心境について、私たちが考えることができるのは大事なことではないかと
思いました。
とても良い展覧会だと思います。
おすすめです。